設立のご挨拶
「奥多摩カヌーセンター」の設立・事業開始にあたり多くの皆様のご支援・ご協力をいただきましたことに厚く御礼申上げます。
NPO法人「奥多摩カヌーセンター」を設立するにいたった道には大きな理由があります。
第1に 奥多摩の川と湖は 美しく・安全で・初心者に優しい という3拍子そろったものであるということ。
まさにディズニーランドがそこにあるといっても過言ではありません。この水の魅力を体験するにはカヌーが最も適していると考えました。カヌーの目線で自然を見るとあらためて自然の美しさ・環境の大切さが体感できます。
第2に 奥多摩のカヌーは子どもたちとの結びつきに長い歴史があります。
子どもたちがカヌー体験をするためには、用具の準備やインストラクターの配置から、送り迎えその他バックアップが大変ですが、いつでも容易にカヌーに親しめる環境を整えたいと考えました。
昭和60年に任意団体である「奥多摩町カヌークラブ」が組織され、カヌーを通して自然や川の素晴しさまた危険性の認識等の啓蒙活動を行なって参りました。活動に際しては、創立時から現在まで奥多摩町内の小学校の先生・保護者の方をはじめとして、多くの皆様にご支援、ご協力を頂いてきました。
これからも子どもたちへのカヌー教室は、中心事業として続けてゆきます。
第3に 年に1回のイベントだけでは、ゲレンデとして、観光資源としてもったいないということ。
平成7年より、奥多摩町の支援を受けながら、カヌー愛好者を対象とした「奥多摩カップカヌー競技大会」や、一般の来訪者を対象にした「奥多摩ふれあいカヌーフェスティバル」などを精力的に開催実施してまいりました。今年もこれら町おこしイベントの開催を続けてゆきます。
しかし、これらのイベントの終わった後、カヌーで奥多摩の川や湖に乗り入れるにはなかなか大変です。四季を通じて一般の観光客の方や林間学校に来る生徒さんなどがカヌーに親しめれば、奥多摩の観光資源としての価値は膨らむことでしょう。
また福祉のためのカヌーにも取り組む所存であり、今年から具体的に実施してゆきたいと思います。 上記の実現にはカヌー要具とインストラクターを常時提供できる体制が必要です。今回はお陰さまでこの体制が整いました。
今シーズンから“氷川キャンプ場・お試しカヌー体験事業”や、“白丸湖・充実カヌー体験事業”を本格的にスタートします。将来的にはより安全にカヌーができるよう、護岸や通路の整備、リフトの設置、車椅子での乗入体制整備、浮き桟橋など更なるインフラ整備についても、各方面とご相談しながら推進してゆく所存です。
第4に 奥多摩の木材を利用した手作りカヌー工房を企画しております。
“山の自然”が手作りカヌーによって“川や湖と一体化”します。 まさに奥多摩でなければ実現できない環境保全啓蒙事業です。自然の大切さが実感できます。 資金を手当しなければなりませんが早めに工具等を調え、事業開始を目指したいと思います。
NPO法人という責任ある組織を確立し、地域の魅力を高め、集客経済効果をも期待した、これらの活動を町おこしや教育貢献・環境貢献の一環として発展的に継続してゆきたいと考えます。
このたび正式に法人としての登記を完了しましたが、これに先立ち既に平成19年度から新規の事業を開始しております。
改めてよろしくご理解・ご協力・またご活用のほどお願い申し上げます。
平成20年2月吉日
特定非営利活動法人 奥多摩カヌーセンター 初代理事長 伊 藤 智 樹